むかしむかしあるところに中学生の男の子がおりました
その男の子のクラスではラジオの深夜放送が流行っていました
その男の子も例に漏れず眠たい目をこすりながら深夜放送を楽しみに聞いていました
ただその男の子が変わっていたのは一見地味なベテランDJを楽しみにしていたことです
ただその番組は午前3時から、中学生の男の子はいつも寝てしまっていました
それでもたまの眠たい目をこすりながら聴いたそのDJの流れるような喋りと曲の選定の良さはとても好きでした
ある時その男の子が眠りかぶって聞いていると、とあるバンドの名前が
幼い女の子をターゲットにつくられた、いわゆる「ミーハーバンド」の名前でした
一世を風靡しましたが、一瞬で消えたバンドでした
そのころそのバンドは今でいう「ダサい」の代名詞のように世間では言われていました
その男の子は「なんでよりによって、あのセンスのいいあの人が」とがっかりしました
しかしそのベテランDJはさらりと曲を褒めてリクエストした人に優しく語りかけ曲を流しました
曲が流れると偏見無しでその曲の流行っていたころを思い浮かべ体をゆすってました
「間違えなくこの曲は名曲だ」「あのバンドは時代を飾ったバンドだった」
その男の子には目からうろこでした
その男の子はそれから世間の偏見に惑わさされずに
自分の偏見に身を任せて音楽を聴くようになりましたとさ
go! go! go! & goes on!!!